<Header>
<Author: 崔曙>
<Title: 早發交崖山還太室作>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 早に交崖山を發して 太室に還る作>
<BookPage: 49>
<UsedPage: 1>
<Feature: 4, 6>
<End Header>
<Poem>
東林氣微白，
寒鳥急高翔。
吾亦自茲去，
北山歸草堂。
仲冬正三五，
日月遙相望。
蕭蕭過潁上，
曨曨辨少陽。
川冰生積雪，
野火出枯桑。
獨往路難盡，
窮陰人易傷。
傷此無衣客，
如何蒙雪霜。
<End Poem>
<Translation>
東の林がわずかに自みそめたと思ったら、早や、この塞いのに鳥どもはさえずりながら高く飛びたって行く。さあ、わしもここを立もいでで、北の山にあるわが草の庵へ帰ろう。さて今日は、冬もおしつまった十二月の、それも、ちょうど十五日、日と月が向きあうという望の日である。道をいそいで、穎川のほとりを通っていると、どうしたことか、もう西の地平線に赤い、まんまるい夕日が、ぽんやりと認められた。空は曇っている。あたりはだんだん薄暗くなった。川の水が凍っているが、これは、そこらにのこっている、降りつんだ雪で冷えて固まったものらしい。はるか彼方の冬枯れの桑の木のあたりに火の光が見える。いわゆる鬼火ではないかと、なんとなく氣 味がわるい。どうも、一人旅というものは道がはかどらないものだ。いつまでもいつまでも、道がつきないような気がする。急にそくぞくと身にしみてあたりが寒くなってきた。陰気のきわまるという季節であってみれば、とかく人間は心ぼそく、ものがなしくなりやすい。かなしいかな、冬着も持たないこの旅人のわしが、霜の氣に打たれなければならないとは、いったいどうしたことだろう。
<End Translation>